ふっと見かけたポスターに惹かれて衝動的に、久しぶりの美術館へ。
《アートと音楽 ―新たな共感覚をもとめて》
〜2013.2.3 東京都現代美術館/企画展示室
http://www.mot-art-museum.jp/music/index.html
入ってすぐ、青いプールにたゆたう無数の陶器の器が当たり音を響かせ合い、自由な音楽を奏でている。
なんとなく縁側にじっと座って耳を澄ませていたくなるような、日本人が心くすぐられるような気持ちのいい音でした。
シンプルだけどがしっと心掴まれた、この作品がいちばんすき。
友人のライブペインティングを何度か見て「聴覚と視覚の競演」にすごく興味を持っていたので、今の気持ちにぴったりな展示でした。
どの作品も空間使いがおもしろかった。
個人的に、野村仁さんもここで見たかったなぁ…と勝手に思いました。
月の満ち欠けや移動を五線譜と重ねて音楽にした作品が好きだったので。
それから、
昨年のものだけど書き留めておきたい展示。
《アラブ・エクスプレス展 アラブの美術の今を知る》
2012 森美術館
http://www.mori.art.museum/contents/arab_express/index.html
中東系でぱっと思いつくイメージは乾いた土地、そして戦争や宗教、政治絡みと、あまり明るいものではない。
でも、そこだけに直結させるのは、もはや外国人が日本に抱く「サムライ」「フジヤマ」といった連想と変わりないと知る。
ニュースで見かけるくらいで政治や世界情勢に詳しくないので、だからこそ市民視点に近いアートの分野に興味がわきました。
もちろん市民を巻き込む辛い状況は現実にあり、それを表現することに替えて外の世界に訴えかけている。
でもその中にもポップだったり痛烈なユーモアがあったりで、見た事ない感覚の作品ばかりで一気にとりこになりました。
特に映像作品がすべて興味深くて、図録だけじゃなくてDVDでまとめてほしかったくらい。
規模の小さい展示でも、また積極的に見るようにしたいです。
ハム・ムスタファ「ブラック・ファウンテン」
アーデル・アービディーン「アイム・ソーリー」
(※作品の写真は「クリエイティブコモンズ表示・非営利- 改変禁止2.1 日本」でライセンスされています)